現金とキャッシュレスはどちらがお得なの?
現在の日本の経済においては「現金」か「キャッシュレス」か、どちらで支払うのがより「お得」なのかというテーマで非常に白熱した議論を生み出しています。
実際のところ、現金とキャッシュレス、どちらの方法で支払うことがお得なのでしょうか。
結論から言うと、現状ではほとんどキャッシュレスがお得になります。
かといって現金を使うことが必ずしも損すると言うわけではありません。
つまりは「支払いに1番求めるものは何か」を基準に決済方法を選択することが重要になります。
「安く買えること」「安全であること」「確実性があること」「素早く支払えること」
どれも大切なことで、数あるの決済方法には、それぞれを1番の強みとする得意分野があります。
まずは現金とキャッシュレス、この両者は世間からどのような印象があるのか、その特徴を今一度見つめ直した後で、それぞれがお得に使える場面を考えてみましょう。
当たり前だった決済手段「現金」
「現金」はそのものに意味のある物体なので、確実な価値と安心感があります。しかし現金には「現金の使用に限るお得な場面」がかなり限定されてしまいます。
現金にポイントはつきません。輸送にはリスクが伴います。また海外に行けば日本円は使えず、その国の通貨にわざわざ換金しなくてはなりません。
では、わざわざ現金を扱うことにどれほどの価値があるのでしょうか?
現金は金銭感覚を身につけるために必要
現金を使う経験は金銭感覚を養う価値につながります。
例えばこどものお遣いに「スーパーで醤油を買って来てもらう」とした場合、2,000円以上入ったSuicaを渡すのと1,000円札を渡すのではどちらが良いでしょうか?
全く現金を触ったことのない子供がSuicaを手にした時、Suicaがどういうものかしっかり教える必要があります。
そうしなければ、子供は「よくわからないけれどこれを使えばなんでも買える」という認識を持ち、そのまま成長すると「金銭感覚」が欠如してしまう可能性があるのです。
これではお遣いからお金の本質を感じ取ることができずに育ってしまいます。
これが1,000円札を渡した場合なら「1,000円で300円のものを買ったから700円のお釣りがもらえる」という、ごくごく当たり前の感覚を身につけることができるはずです。
この金銭感覚が身につくということは、お得に繋がるとは限りませんが、キャッシュレスか現金を将来選択するために、現金を使うことが非常に価値のある体験になります。
これまでもこれからも活躍の「キャッシュレス」
キャッシュレスとは、現金を用いない決済サービスの総称になります。
我々に一番親しんでいるキャッシュレスの種類としては「クレジットカード」が挙げられます。
現在では様々なサービスが台頭しているだけに混乱しがちですが、クレジットカードといえば持っている方が非常に多いのではないでしょうか?
クレジットカード以外のキャッシュレスといえば、すでに多くの人にとってお馴染みであろう交通系ICカード「Suica」や「ICOCA」が挙げられます。
さらにここ数年では新たな決済手段として、スマホのアプリで決済ができる「Line Pay」や「楽天ペイ」といった「QR決済」が登場していることから、キャッシュレス化の流れは確実に日本にも来ていると言えます。
還元サービスが最大のお得を産む
キャッシュレスにおいてはクレジットカードをはじめとして、各社で「ポイント還元」や「その場で割引」といったサービスが行われていることが多いです。
この割引や還元は「クレジットカードごと」もしくは「アプリごと」のサービスなので、お店を選ぶことなくサービスを使うだけで物が安く買える仕組みになっています。
また「サービスが使えるか」という点に関しては、個人商店では導入率が低いものの、ほとんどのスーパーや百貨店、専門店では国際ブランドのいずれかの加盟店になっています。
なので日常の使用に関しては、ほとんど「どこでも使える」といった状況にあります。とりあえずクレジットカードを使っているだけで、お得に商品を手に入れていることとほとんどイコールにあると言えます。
キャッシュレス時代ならではの現金調達法
皆様は一昔前に流行したクレジットカード現金化をご存じでしょうか?
こちらはクレジットカードのショッピング枠を現金に換えるという現金調達方法で、キャッシュレスが当たり前となった昨今、再び注目を集めています。
現金化の方法は様々(業者利用やブランド品のリセール等)ですが、消費者金融・銀行でお金を借りるのが煩雑という方も多く見られるようになったせいか「ちょっとした現金が欲しい…」という方から支持を集めているそうです。
さらに、最近ではスマートフォンの「キャリア決済」を利用した現金化方法もあるようで、今後さらに広がりを見せそうですね。
お得なのはキャッシュレス、しかし現金の有用性も
現在の日本はキャッシュレス化を政府が推進していることもあり、お得さで言えば「キャッシュレス」に軍配が上がります。
しかし「現金派」の主張も決して間違ったものではありません。
我々には場合に応じてどちらも上手く使うことを求められているのではないでしょうか。